第23話:「ITベンダーよ、目を覚ませ!現場監督直筆:DX戦略への緊急呼びかけ」

オピニオン

20230908_金曜日

おはようございます️☁️or☀️→🌀
今日の最高気温は30°

久しぶりに外の風が
「あっ、涼しい…」って感じた
京都 大原の里より

http://www.oohara-no-sato.co.jp/
おはようございます🍃

さて今日は、施工管理のデジタル化について
現場監督の立場及び建設I CTコンサルの体験から

「建設DXの進め方」についてお話したいと思います。

今日の記事


「ITベンダーよ、目を覚ませ!現場監督直筆:DX戦略への緊急呼びかけ」

少し過激なタイトルですが、現場監督として日々感じていることを記事にしたいと思います。

断言します!今やってる「建設DX」はDXとは言えない

近年、建設DXという言葉がメディアを賑わせていますが、真にデジタルトランスフォーメーションを実践しているのでしょうか?現場で働く監督としての視点から見ると、多くの場合、我々が目の当たりにしているのは単なるデジタライゼーションの段階に過ぎません。デジタルトランスフォーメーションは、それよりも遥かに深い意味を持つものです。この記事では、その違いと、ITベンダー企業が知るべき現場の真実について解説します。

おさらい:デジタライゼーションとトランスフォーメーションの違い

  1. デジタライゼーションとは?
    定義: 物理的な情報やプロセスをデジタル形式に変換する行為。
    具体例: 従来、企業の文書作成や記録は紙ベースが主流でした。しかし、デジタライゼーションの進行により、WordやExcelなどのOfficeソフトを利用して、文書やデータをデジタルで作成・保存するようになりました。この変化は、文書の共有や編集を容易にし、業務の効率化を実現しました。
  2. デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?
    定義: デジタル技術を駆使して、ビジネスモデル、組織文化、業務プロセスを根本から変革すること。
    具体例: Office 365やMicrosoft Teamsのようなクラウドベースのサービスの導入は、DXの一例です。これにより、リモートワークやテレワークが推進され、組織の働き方やコミュニケーションスタイルが大きく変わりました。さらに、これらのツールを利用して新しいビジネスモデルやサービスを提供するなど、ビジネスの変革が進行しています。

結論として、デジタライゼーションは「物理的なものをデジタルに変える」ことに重点を置いていますが、DXは「デジタル技術を活用して全体的な変革を遂げる」ことを目指しています。例えば、手書きの見積書をword、Excelでデジタル化し共有するなどです。トランスフォーメーションとは想像のできないような施工管理における大きな変化です。

私たち現場監督としては、真の建設現場のDXを追求するために、単なるデジタライゼーションを超えた取り組みが求められると感じています。ITベンダー企業の皆さんには、この現場を理解し、現場の声を取り入れた真のDXを提案していただきたいと思います。

現場監督が考える建設現場のDX化への4つのフェーズ

現場監督の視点から見れば、このデジタルトランスフォーメーションは4つの明確なフェーズに分けられます。

それぞれのフェーズは、建設現場の課題を解決し、より効率的で質の高い施工管理を実現するためのステップとなっています。

  1. 第一フェーズ:「2024年・時短」
    背景: 2024年4月からの時間外労働の上限規制導入。
    取り組み: 派遣社員を増員し、時間がかかるルーティンワークを分散させることで、社員の労働時間を削減。
    目的: 法規制への適応と労働時間の最適化。
  2. 第二フェーズ:「2025年・省人化」
    背景: 派遣社員の人件費増加。
    取り組み: IT活用の予算に人件費を振り向け、ICTを活用して現場の人員を減少させつつ、生産性を向上。
    目的: 人件費の削減と生産性の向上。
  3. 第三フェーズ:「2027年・生成AIの活用」
    背景: 生成AI技術の進化と普及。
    取り組み: 生成AIを活用して、現場監督のルーティンワークの一部を自動化。
    目的: 効率的な業務遂行と高度な判断を人に集中させる。
  4. 第四フェーズ:「2030年・デジタル施工管理へ進化」
    背景: ICT技術の進化とデータ活用の重要性の増大。
    取り組み: KKDK(勘、経験、度胸、器量)に頼る現場運営から、ICT技術がもたらす歩掛りデータを基にした現場運営への転換。映像やAI技術を活用して、現場の進捗をデータとして監督に提供し、そのフィードバックをもとに現場を進める新しい施工管理の導入。
    目的: データベースの客観的な現場運営と効率的な施工管理の実現。

かんとく社長が考える「デジタルゼネコン(施工管理)」の定義


映像やAIが日々提供する歩掛りのデータ(現場の進捗や作業員個人の施工消化の数値)を監督が毎日分析し、改善提案を行いながら現場を進める新しい施工管理のスタイル。一定の施工管理スキルは必須であるが、データサイエンスを活用した分析能力や提案力も求められる。標準歩掛りの向上により、生産性の向上を目指す新しい施工管理のコンセプト。

これらのフェーズを経て、建設現場は真のデジタルトランスフォーメーションを達成することができます。

第四フェーズまでの進化は、単なる技術の導入や効率化を超え、業界全体の価値観や文化の変革をもたらすものとなります。

この変革は、建設業界が未来に向けて持続可能で、より生産性の高い施工管理を提供するためのインフラとなるのです。

ゼネコンはITベンダーに何を期待するのか?

ゼネコンが第四フェーズのトランスフォーメーションを迎えるためには、ICTの進化を最大限に活用することが不可欠です。しかし、アナログ体質が根付く業界において、急激な変化に対する抵抗感は否めません。

そこで、ITベンダーの皆様には、DX化に向けて「具体的に何を彼らに提供すればいいのか?」というテーマで戦略を練っていただきたいと思います。

時短、省人化、生成AIの活用という流れで、デジタライゼーションからデジタルゼネコンへの移行を促進するための具体的な提案が求められます。

ベンダーとしての役割は、単に技術を提供するだけでなく、業界の構造や文化を理解し、それに合わせた革新的な提案を行うことです。

効果の定量化ができるソリューションの提供、定期的な教育・トレーニングの実施、持続的なサポート体制の構築など、「建設DX」の実現に向けた多角的なアプローチ、プレゼンが必要となります。

まとめ

建設業界のDX化は、単なる技術の導入ではなく、業界全体の業務プロセスや文化の根本的な変化を意味しています。

ITベンダーの皆様には、この変革をリードするパートナーとして、具体的な戦略と実行を期待しています。

引き続き、ゼネコンへのアプローチを続けていただき、一緒に建設業界の未来を切り開く一助になってくだされば幸いです。

ご安全に⛑️
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