第26話:「ITベンダーよ聞け!現場監督のインサイトは時系列で発掘せよ!自分にあったソリューションの方向性が見つかる4ステップ(安全サイクル編)」

オピニオン

20230919_火曜日
おはようございます️☀️
今日の最高気温は32°

朝晩は秋の雰囲気が感じますが
日中はまだまだ真夏と感じる
愛知県田原市の老舗旅館「角上楼」より
おはようございます🍃
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今日の記事


「ITベンダーよ聞け!現場監督のインサイトは時系列で発掘せよ!(安全サイクル編)」自分にあったソリューションの方向性が見つかる4ステップ(安全サイクル編)」

なぜあなたのプレゼンはうまくいかないのか?

せっかくゼネコン担当者にプレゼンしたのに、「反応がイマイチ」ってことありませんか?

それはあなたのプレゼンに何かが足りないからなんです。

それは「インサイト」。現場監督が日々の仕事の中でイライラしてることです。

というのも、建設業界は古い慣習やアナログ体質が多く残り、なかなかそこから抜け出せない現状があります。

つまり、古い慣習やアナログ体質がゆえに彼らをイライラさせる「不効率」な業務を知ることで、彼らが何を求めているかがわかるようになります。

ただし、表面的な仕事内容を見るだけでは重要な本質は見抜けません。

では、どうすれば良いかというと、彼らが日々「不効率」と感じながらも「なんとかしたい」「なんともならない」「しょうがない」って思いながら仕事してることを一緒に発掘すればいいんです。

ここで、彼らが潜在的に「不効率」と思っていることを「インサイト」と定義します。

つまり、現場監督のインサイト=課題であり、それを解決できればソリューションとなります。

実のところ、あなたのプレゼンの反応がイマイチなのは、この「インサイト」との結びつきがないからなんです。

「インサイト」をプレゼンに盛り込むことで

「(現場監督の立場から)これ使ったら俺の現場が楽になるかも…」

って期待を彼ら現場監督に抱かせることができます。

でもって、あなたのシステムを「使ってみよう」という行動に結びつくわけです。

というわけで、この記事では、「インサイト」についての解説と、見つけ方について解説していきます。

①誰の「インサイト」が必要なのか?

現代の建設業界は、テクノロジーの進化とともに日々変化しています。新しいツールやソフトウェアが次々と登場し、現場の効率化や品質向上を目指す動きが活発化しています。

しかし、これらのテクノロジーを導入する際、最も重要なのは「現場の声」を正確にキャッチすることです。そのキーパーソンが、現場監督です。

現場監督は、日々の作業の最前線で働く作業員(職人)と直接コミュニケーションをとりながら、現場プロジェクトの進行を管理します。

彼らは現場のリアルな状況、課題、ニーズを熟知しています。

がそれと同じくらい「不効率」と感じていることも多く存在するのも事実です。

なぜなら建設業界は歴史が長く旧態依然の慣習や仕事の進め方が多く存在するからです。

この「不効率な仕事の進め方」あるにも関わらず改善の声もあがられないのも事実です。

またトップダウン色が他業界よりも強いため
「所長の方針だから仕方ない…」
と思考停止に陥る場面が決して少なくないという
現実もあります。

このような状況から、彼らが潜在的に心に秘めている「不効率」=インサイトと定義し、新しいテクノロジーやソリューションを導入で解決できることがビジネスチャンスではないでしょうか?

みなさん方、ITベンダーは、テクノロジーの提供者としてだけでなく、建設業界のイノベーターとしての役割も持っています。そのため、現場監督のインサイトを深く理解し、それを元にした提案を行うことが、真の価値を提供する鍵=ソリューションになると確信しています。

②インサイトが見つかれば方向性は決まったも同然

ビジネスの世界では、方向性を見失うことは大きなリスクとなります。

新しいプロジェクトや取り組みを始める際、どの方向に進むべきか迷うことは誰にでもあります。しかし、その答えは「インサイト」に隠されています。

インサイトを得ることは、ビジネスの近道とも言えるでしょう。

なぜなら、インサイトは市場のニーズや顧客の声、そして競合との差別化を明確に示してくれるからです。

これらの情報を元に、戦略や方針を立てることができます。

そして、一度インサイトが見つかれば、方向性は決まったも同然です。

明確な方向性があると、チーム全体のモチベーションが上がり、効率的に作業を進めることができます。また、方向性が明確になることで、リソースの無駄遣いを防ぐこともできます。

結論として、まずは真のインサイトを見つけるこがゼネコンとの契約の成功への第一歩となるのです。

③インサイトが見つかる4つのステップ(安全サイクル編)

ゼネコンとのプレゼンの成功の鍵は、適切なインサイトを発掘することにあります。

現場監督のインサイトは、建設現場の動向や顧客のニーズ、競合との差別化ポイントを明確にし、方向性を示してくれます。

しかし、このインサイトを得るためには、具体的な手法やアプローチが必要です。

特に、リソース配分の重要さが求められるITベンダーの皆様にとって、そのアプローチはプロジェクト進行の効率化へとつながります。そこで、今回は「インサイトが見つかる4つのステップ(安全サイクル編)」をご紹介します。

・STEP1:「頑張らない」を意識し「何のために何をするのか」だけにフォーカスする

「いつも頑張ってるんだけど、なかなか結果が出ないんだよな」

この感覚、ITベンダーだけでなく我々現場監督もよく経験します。

IT業界、特に建設業界向けのソリューションを提供する中で、常に「もっと頑張れ」というプレッシャーに満ちています。

しかし、ここで大切なのは努力の量ではなく、その質です。

努力の方向性が間違っていると、どれだけ時間やリソースを投入しても、期待する結果は得られません。

ですから「頑張る」よりも「何のために何をするのか」だけに集中することをお勧めします。

努力の方向性さえ修正すれば、自然と結果はついてくるのです。

多くの情報や要求、特に建設業界の日々の課題に囲まれる中で、真にイノベーションを起こすソリューションを実装することは容易ではありません。

しかし、その中心に立ち返り、ITベンダーとして必要なことだけを行うことで、より深いインサイトや効果的な結果を得ることができます。

このステップのメリットは
・ゼネコンからの要求の優先順位ができない
・ノイズに惑わされる
・メンバーの意識のブレ

などのリスクヘッジにつながり、プロジェクト進行の効率を上げるのに大きな効果をもたらしますので、ぜひ取り組んでいただきたいとおもいます。

・STEP2:仕事を分解すれば「隠れた課題」が見える

現場監督の仕事は多岐にわたり、一見複雑に見えることも多いです。

しかし、大切なのはこの仕事を「分解」して考えることです。一つ一つの業務を細かく分解し、その中に隠れている課題を見つけ出すことが、真の解決策を見つける鍵となります。

自分がどこにつまづいていて、何ができていないからプレゼンがうまくいかないのか、これをしっかり考えないと、どんなに努力しても意味がありません。

重要なのは、対象の業務をしっかりと「分解して考える」ことです。

業務の構成要素を分解することで、それぞれの要素から見える課題や問題点を明確にすることができます。

そして、その分解した要素から見える課題をどう解決できるのかを見つけるのがポイント。

たいていの悩みや不安は、分解すれば解決の糸口が見えてきます。不安だって、分解しなければ、不安なままです。

しかし、分解することで「自分の強みで解決できる課題」の糸口が見えてくるのです。

このステップを通じて、現場監督の仕事の中に隠れている課題や悩みを明確にし、それを解決するための具体的なアプローチを見つけることができます。

・STEP3:「隠れた課題」は業務の時系列が参考になる

建設現場で「隠れた課題」が見つからない場合、どのようにアプローチすればよいでしょうか?

その答えは、現場監督の業務を「時系列で考える」という方法にあります。このアプローチを用いることで、業務の流れや構造を明確にし、それに伴う課題や問題点を見つけ出すことができます。

例えば、あなたが「現場監督の業務の課題」を特定したいのであれば、現場監督の1日の業務フローを詳細に考えてみましょう。

その際、参考になるのが「安全サイクル」です。このサイクルが現場監督の仕事の1日の流れであり、これを通じて、業務の時系列に沿って分解することができます。

では、現場監督の1日をフローにしてみましょう。

・7:20 新規入場教育
・8:55 健康チェック、検温
・8:00 安全朝礼
・8:15 KYチェック
・8:20〜作業指示、安全是正対応・報告(上長の指摘事項の是正対応他)
・10:30 安全当番パトロール
・11:30 職長ミーティング
・午後から
担当工事の管理、配筋検査、配筋写真
定例会議、協力会社打ち合わせ、段取り・調整、確認、連絡事項メールなど
・16:30 現場巡回、進捗確認
・17:30 戸締り、片付け状況確認
・18:00〜残業(書類作成、写真・書類・伝票整理、図面・請求書チェックなど)

このように時系列で分解します。

「どの業務に時間がかかっているのか?」

「どんな仕事が一番ストレスがかかるのか?一番めんどくさいのはどれ?」

「映像で解決できるのは?通信で解決できるのか?」

それぞれ「どんなことに現場監督は困っているのか?」を考えていきます。

「新規入場教育に時間と手間がかかっているんふだろうな」となったら
「じゃあ、早く楽に終わらせるのには、何をすればいいんだろう?」と考えていくことができます。

ここまで「現場のお困りごと」が見えれば、あとは簡単です。
見えてきた「お困りごとを解決すること」。それがあなたの目的です。

・STEP4:自社の技術との相性を分析すれば「目的」が      「目標」に変わりイシューとして共有できる

「現場監督は〇〇に時間がかかってるんだろうな」
「▲▲をめんどくさいと思ってるんだろうな」

といった仮説を立て、それに基づいて「じゃあ、それを早く楽に終わらせるには、何をすればいいのか」という解決策を考えることができます。

ここまでの分析を通じて、業務の中での「不効率」や「無駄」が明確に見えてきます。これがまさにインサイトです。そして、そのインサイトを基に、自社の強みや技術を活用して解決策を提供する。これがあなたの「目的」となるのです。

「目的」を「目標」に落とし込む


自社の強みで「現場の不効率・ムダ・ムリ・理不尽」を解決できるか?

ゴールまでの最短距離を導き出す。

これは、あなたが解決できること、そしてそれが最終的なゴールであることを意味します。

しかし、そのゴールに到達するためには、まず自社の強みを明確に理解し、それを活かして現場の課題を解決する方法を考える必要があります。

では、あなたの強みとは何でしょうか?

それは、独自の技術やノウハウ、そして長年の経験から培われた知識です。

この強みを活用することで、現場の不効率やムダ、ムリ、理不尽な部分を解決することができます。しかし、なぜそれが解決できるのか、その理由を明確にすることが重要です。

課題解決までのステップや、課題解決に至るまでの具体的な行動、そしてその効果の数字(時間の短縮や省人化など)をプレゼンすることで、あなたの提案の価値を相手に伝えることができます。

しかし、ここで注意すべきは、「目的」を「目標」にブレイクダウンする作業を怠ると、単にリリースすること自体が目的になってしまう危険性があることです。

目的のための努力ではなく、きちんと結果につながる努力をすることで、真の価値を提供することができるのです。

まとめ

皆さん、ITベンダーとしての役割は建設現場の課題解決において非常に大きいこと
間違いない事実です。

私たち現場監督から見て、日常業務の中には多くの隠れた課題が存在します。それを時系列で分解し、みなさんの技術を活かして解決することが、真の価値提供となります。

技術の素晴らしさだけではなく、その真価を伝えるアピール力が必要です。現場のニーズに応え、

「この技術で、現場はもっと効率的に、もっと楽になる」

というメッセージを自信を持って伝えることが求められます。

目的を明確にし、それを具体的な目標に落とし込むこと。
そして、その目標に向かって真摯に取り組むことという
「効率的で正しい努力」で持って、
もっとスマートに建設現場の更なる発展に貢献していただきたい
と思います。

皆さんの技術と熱意が、「建設現場の未来を変えるイノベーション」になります。
みなさんのソリューションで施工管理するのを夢に見て今回ブログを締めたいともいます。

ご安全に⛑️
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皆様からのご連絡、心よりお待ちしております。

かんとく社長HM

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