第22話:本当に順調?建設キャリアアップシステム(CCUS)の本質に迫る

オピニオン

20230907_木曜日
おはようございます️☀️→☔️
今日の最高気温は32°

台風の影響か
直射日光がないぶん
いつもより涼しく感じる
愛知県岡崎市より
おはようございます🍃

今日は「施工図研修」の打ち合わせ
のため大阪入りです。
新規のゼネコンさん!
どんな出会いがあるか楽しみです!

さて今日のBUILTの記事


建設キャリアアップシステム(CCUS)運用5年で登録技能者124万人 PC不要のロギング機能も導入
◆今日のBUILTの記事はこちら
https://built.itmedia.co.jp/bt/articles/2308/30/news175.html

かんとく社長HMです。
この記事を要約すれば

「建設キャリアアップシステム(CCUS)の運営状況」によれば、建設技能者の登録者数は124万1884人となっています。これは、2019年の運用開始時に設定された5年後の目標である全技能者約324万人にCCUSカードを発行するという目標には達していないことを示しています。

2023年7月末の時点での登録状況は、建設技能者が124万1884人、一人親方を含む事業者が23万4642者となっており、運用開始以来の就業履歴数は累計で9699万3947件となっています。CCUSのサポート体制として、認定登録機関が238カ所、CCUS認定アドバイザーが330人、CCUS登録行政書士が922人となっています。

技能者の普及率の課題 – 2019年の運用開始時に設定された目標にはまだ達していないのは、どのような要因が影響しているのでしょうか?


CCUSのサポート体制 – 現在のサポート体制は十分であると言えるのでしょうか?また、今後の展望や強化策はあるのでしょうか?


建設業界のキャリアアップの重要性 – CCUSの普及を促進することで、建設業界の技能者のキャリアアップや業界全体の発展にどのような影響が期待されるのでしょうか?

現場監督目線で建設キャリアアップシステムを深掘り

この記事を見る限り、順調に登録者数は伸びているようですね。
数字の上では、順調ですが果たして本来の目的へも近づいているのでしょうか?

実際の現場で見ていると、必ずしもそうは見えないと思うのは私だけでしょうか?

職人さんの本音は
「これがないと現場に入れないから…」
だと思います。

数字は伸びてがいるが、なぜ高評価まではいかないのか?

日本の建設業界は現在、多くの課題に直面しています。特に、大規模な建設事業において、ゼネコンから1次下請け業者、さらに2次下請け業者へと仕事が振り分けられる流れの中で、物価の上昇にもかかわらず、仕事の単価が全く上昇していないという問題が浮き彫りになっています。この結果、職人たちの賃金を適切に上げることが困難となっており、業界全体の経済性が低下しているのが現状です。

この背景には、国土交通省が導入した建設キャリアアップシステム システムは、職人の能力や経験に応じた賃金を得られるようにと考えられたものですが、実際には職人たちからは給料が上がったとの実感が得られていないという声が多く聞かれます。システムの導入にも関わらず、末端の業者への賃金が増加していない現状が、この問題の根本的な原因となっています。

さらに、2次業者が結束して仕事を拒否する動きも見られますが、低賃金で仕事を請け負う業者が現れるため、この問題は解決されていません。特に、外国の実習生を低賃金で雇用する業者が増えており、日本人の人手不足問題がさらに深刻化しています。

フィリピンやベトナムなどの外国人労働者の賃金も上昇傾向にあり、日本での働くメリットが薄れつつあります。このような状況下で、日本の建設現場が外国人労働者への依存を強めていることは、将来的に業界全体の持続性に大きな影響を与える可能性があります。

以上のような課題を背景に、建設業界の未来に対する懸念が高まっています。業界の健全な発展のためには、これらの課題に真摯に取り組む必要があると言えるでしょう。

まとめ

システムの導入だけでは、建設業界の課題は解決しきれません。職人さん一人一人の技量、経験、知見に応じた賃金の「差異化」を実現するためには、
・元請の受注金額の上昇
・多重請負構造の見直し
・建設業界の魅力向上
の3つの改善が必要
です。確かに、現在のキャリアデータの量では十分ではないかもしれませんが、登録数を増やすだけでなく、システムが「本来の目的を達成しているか?」という観点での改良も求められます。職人さんたちの真摯な努力と経験を正当に評価するシステムの更なる発展を心より期待しています。

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